JPSUスポーツトレーナーの特徴

一般社団法人全国体育スポーツ系大学協議会(JPSU)は、体育スポーツを専門的に学ぶ学部・学科・コースを持つ大学で組織されています。加盟大学の申請に基づいてカリキュラムの専門性が審査され、基準をクリアした大学がJPSUスポーツトレーナー資格の認定校となることができます。認定校の卒業生もしくは卒業見込みの学生の中から本資格で定める規定のカリキュラムの単位を取得し、JPSUスポーツトレーナー運営部会が実施する集合講習受講後、試験に合格した学生のみがJPSUスポーツトレーナーを取得できます。

本資格は、他のスポーツ関連資格にも必要とされる救急対応と予防対応(共通領域)に加えて、体育スポーツ系大学教育の独自性を生かした実践力(運動実践と運動指導)の能力を保証する資格です(図1)。この実践力は、全てのスポーツ関連資格所有者が指導場面で必要となる基礎的能力です。またこの実践力は、教育の現場でも必要な能力ですので、教員志望の学生にもその能力を保証する資格となります。

図1 JPSUスポーツトレーナーの特徴と他のスポーツ系資格との相違点

体育スポーツ系大学では(図2)、

  1. ①運動時の動き(動きの仕組み)
  2. ②年齢や性を考慮した運動・トレーニングによる体の構造と機能の変化(体の仕組み)
  3. ③こころの発達や動き(こころの動き)
  4. ④多種多様な実技種目の習得(運動実践)
  5. ⑤各種実習・演習を通した実践的学習(指導法・教授法)(救急対応・予防対応)
を4年間かけて学びます。つまり大学での通常の学びがそのまま、実践する力を育んでいます。

図2 体育スポーツ系大学での学びの中で獲得が期待できる能力